概要
傘の中棒は手元と傘骨、傘生地を支える傘の中心となるパーツになります。
傘の中棒の強度が不足していると、使用中の様々な負荷によって中棒が曲がってしまう可能性があります。
本試験では、中棒の先端に荷重を加えることで、傘が容易に破損しないことを確認する試験になります。
※本試験は長傘に適用されます。
試験方法
傘の手元を固定し中棒の先端に荷重を加え、中棒に異常が生じないことを確認します。
- 傘を閉じた状態で水平にして、下はじきを横に向けた状態で手元を固定し、床面から石突きまで高さ(A mm)及び中棒の長さ(L mm)を測定します。
- 石突きの先端部に一般の傘の場合は15N、学童用の傘の場合は20Nの荷重(錘)を加え、1分間保持します。
- 荷重を除去し、1と同様に石突きまでの高さ(B mm)を測定し、中棒の残留たわみ(mm)を計算し、更に外観の異常の有無を確認します。
残留たわみ(mm)
=試験前の石突きまでの高さ(A mm)ー 試験後の石突きまでの高さ(B mm) - 次に傘生地及び親骨を取り外し、1と同様に手元を固定したのち床面から石突きまで 高さ(A’ mm)を測定します。
- 石突きの先端に荷重を加え、5/Lまで中棒を曲げ、1分間保持します。
- 荷重を除去し、外観の異常の有無を確認します。
試験結果サンプル
下表は試験結果のサンプルです。
試験項目 | 試験方法 | 試験結果 |
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中棒の曲げ強さ | JIS S 4020:1994 | 中棒に破損が認められる |
QTEC基準
下表はQTEC基準です。
QTEC基準 | ||
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項目 | 試験方法 | 基準値 |
中棒の曲げ強さ | JIS S 4020:1994 | 残留たわみが全長(L)の1/10以下で、傘の各部に異常が無いこと。 |
その他特記事項
必要試料数:傘1本