Sustainability
信頼される第三者機関として
繊維・衣料品業界が果たすべき社会的責任
近年、さまざまな業界・分野において、サステナビリティ(持続可能性)を追求する経営志向が広がっています。もちろん、繊維業界・衣料品業界も例外ではありません。
衣料品業界は世界第2の汚染産業といわれています。大量の水や染料の使用、不良品や売れ残り製品の大量廃棄・焼却によるCO2排出などがその大きな理由です。さらに、合成繊維を使った衣料品の洗濯時に排出されるファイバーフラグメント(マイクロプラスチック)も問題視されています。
また、繊維業界においても、人権に関する問題が浮き彫りとなっています。日本も決して例外ではなく、外国人技能実習生の劣悪な労働環境などは、身近な問題として強く認識すべきものだと考えます。
繊維産業に関わる企業は、これらの課題に真摯に向き合い、社会的責任を果たす意識を高めていかなければなりません。
「工場を見る力」を持つQTECならではの取り組み
QTECは、繊維メーカーやアパレルメーカーが社会の一員として、サステナビリティに配慮しつつ安定した経営を実現するためのサービスを提供しています。
一つは、質の高い試験検査サービスを通して良質な繊維製品を流通させることです。繊維業界は今、「ファッションロスゼロ」のキーワードのもと、地球の限りある資源を守ることに努め、汚染産業からの脱却を図っています。安定した試験検査サービスの提供は、製品の品質向上によって不良品の低減につながり、資源の適正使用や大量廃棄の改善に貢献するものと考えます。
もう一つは、日本国内やアジア各国の縫製工場に向けたCSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)の監査業務です。環境保全、労働安全、賃金や労働時間などにおいて法律や規則を遵守し、人権に配慮した運営がなされているかを調査。工場内部まで詳細に査察し、従業員へのインタビューによるリアルな声も収集しながら、その結果を報告、改善方法を助言することで、サステナブルな体制へ変革する企業や工場を増やす取り組みを続けています。
こうした監査は、長年にわたり縫製工場の技術指導などを通じて「工場を見る力」を身につけてきたQTECだからこそできるものです。繊維業界のサプライチェーンを担うさまざまな事業者との接点を持つ第三者機関だからこその強みを最大限に活かし、業界全体のサステナビリティ向上に貢献します。
信頼される第三者機関として
私たちQTECの中にも、繊維業界のサプライチェーンの一翼を担う自覚と誇りのもと、サステナブルな思想が醸成されています。一つは、カーボンニュートラルの積極的な推進です。
自社における温室効果ガスの排出量の算定と削減、お客様へ提供する試験報告書のペーパーレス化、ファイバーフラグメント(マイクロプラスチック)排出に関する評価方法の調査研究など、その取り組みは多岐にわたります。
また、すべての従業員にとって平等で働きやすい環境を整えるため、女性が活躍できる体制のさらなる推進、海外現地スタッフの労働環境への配慮や法令に基づく労働条件の提供などにも取り組んでいます。
まずは我々自らが襟を正し、コンプライアンスを遵守することで、信頼される第三者機関として認めていただく。その志を胸に、業界の課題に真摯に向き合っています。
私たちが目指す「100年続くQTEC」。その目標は、地球と社会が持続可能であり続けなければ実現しません。我々の事業を通し、この惑星をサステナブルにする。クリーンでグリーンな地球をつないでいくための取り組みを続けていきます。