概要
キャンプやバーベキュー、買い物などで冷えた食材や飲み物を持ち歩く際に冷たさを保ちながら持ち運ぶことができる保冷バッグ。大きさや構造・素材などの違いにより、バッグの保冷性能は異なります。
本試験はバッグに冷やした水の入ったペットボトルを入れ、その水温を一定時間測定することにより、保冷性能を確認する試験になります。
また、ペットボトルにお湯を入れ同様の試験を行うことで保温性能を確認することも可能です。
試験方法
保冷性は5℃に冷やしたペットボトルをバッグの中に入れ、30℃の恒温槽内に放置し、ペットボトル内部の水温を10分毎の180分間測定し、ブランクとの温度差を評価します。
- 2本のペットボトルに水を入れ、水温が5℃になるまで冷やします。
- 5℃に冷やしたペットボトルの1本は試料(バッグ)の中に入れ、もう1本はブランクとします。
- これらを30℃の恒温機中に入れて、それぞれのペットボトル内部の水温変化を10分毎に180分間測定します。
- 180分後のバッグ内とブランク内の水温の温度差を下記式で計算します。
「保冷性:180分後の温度差(℃)」=「ブランク内の水温(℃)」-「試料内の水温(℃)」 - 保温性は試験条件をペットボトルの水温60℃、恒温槽を5℃とし、上記と同様の手順で180分後のバッグ内とブランク内の水温の温度差を下記式で計算します。
「保温性:180分後の温度差(℃)」=「試料内の水温(℃)」-「ブランク内の水温(℃)」
試験結果サンプル
下表は試験結果のサンプルです。
試験項目 | 試験方法 | 試験結果 |
---|---|---|
保冷性 | 180分後の温度差 | 11.3℃ |
QTEC基準
下表は試験結果のサンプルです。
QTEC基準 | |
---|---|
項目 | 基準値 |
保冷性 | 180分後に10℃以上の温度差があること |
保温性 | 180分後に10℃以上の温度差があること |
その他特記事項
必要試料数:バッグ1個
ペットボトルの大きさや水温・恒温槽の温度などの試験条件は、ご希望のある場合は変更可能です。また、試験結果に下記のような温度変化のグラフや表を添付することも可能です。