概要
鞄は荷物を入れると底部分に負荷が加わります。鞄の底部に縫い目がある場合、荷物の負荷が底縫い部分に加わりますが、その強度が不足していると鞄の底が抜けてしまい、荷物が落ちてしまう危険性があります。
そのような事故を未然に防ぐための試験が「底部の縫目強度試験」になります。
試験方法
鞄の底縫い部分を中央にして引張試験機で引っ張り、縫い目が破損するときの強度を測定します。
- 鞄の底縫い部分を中央にして、縫目と平行な方向に100mm、縫目と直角の方向に150mmの試料を採取します。
- 縫目を中央として、つかみ間隔が76mmとなるように引張試験機に固定します。
- 固定した試料を300mm/minの速度で引張し、試料が破損するときの強度を測定します。また、試料の破損状況も記録します。
本体生地の滑脱
試験結果サンプル
下表は試験結果のサンプルです。
試験項目 | 試験方法 | 試験結果 |
---|---|---|
縫目強さ(底部) | JIS L1093 A-1法 (縫目水平法) |
215N (本体生地の滑脱)※ |
※( )内は試料が破損した時の状況になります。
QTEC基準
下表はQTEC基準です。
QTEC基準 | ||
---|---|---|
項目 | 試験方法 | 基準値 |
縫目強さ(底部) | JIS L1093 A-1法 (縫目水平法) |
150N以上 |
その他特記事項
必要試料数:鞄1個