概要
衣類を外で干した時や、着用したりした時、長時間日光にあたると日焼けを起こす場合があります。
耐光堅ろう度試験では、日光や蛍光灯などの光による色褪せの程度を評価します。
耐光試験機
試験方法は、一定時間生地に光を照射し、目標とする級数のブルースケール※1が標準退色※2するまで照射したときの、試験片の変退色を判定します。
級数は1級から8級まであり、1級は短い時間で退色し、8級は最も長時間で退色します。
数値が大きいほど日焼けしにくいです。
耐光試験機には、紫外線を照射する紫外線カーボンアーク灯と、太陽光に近い光を照射するキセノンアーク灯の2種類があります。
また、試験方法は第1露光法から第5露光法までありますが、主に紫外線カーボンアーク灯を使用した第3露光法がよく用いられます。
※1…ブルースケールとは、生地の日焼けしにくさのものさしとなる青い生地になります。
※2…標準退色とは変退色用グレースケールの4号程度まで退色することです。
試験方法
- 100㎜×40㎜の試験片を採取します。
- ブルースケールと試験片に白厚紙を付けてホルダに取り付けます。
- ホルダを耐光試験機に取り付けます。
- 目標とする級数のブルースケールが、標準退色するまで光を照射します。
- 試験片を取り出して、標準退色したブルースケールと比較し判定します。
試験結果サンプル
下表は試験結果のサンプルです。
試験項目 | 試験方法 | 試験結果 |
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耐光 | JIS L 0842 第3露光法 | 3級 |
QTEC基準
下表はQTEC基準(抜粋)です。
QTEC基準 | ||||
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アイテム名 | 項目 | 試験方法 | 基準値 | 備考 |
コート・ジャケット類 スカート・パンツ類 |
耐光 | JIS L 0842 第3露光法 | 4(3)級以上 |
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セーター類 カットソー類 布帛シャツ類 |
3級以上 |
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その他特記事項
判定方法は、耐光3級を確認したい場合は、3級用ブルースケールと試験片を一緒に照射し、ブルースケールと同程度の変退色であれば耐光3級と判定します。
また、ブルースケールよりも変退色の程度が弱ければ、耐光3級以上と判定します。