窒素酸化物堅ろう度（JIS L 0855）

概要

窒素酸化物（NOxガス）とは、物を燃やしたときに発生するガスで、工場や自動車の排気ガス、石油ストーブ等から発生します。 例えば倉庫に長期間保管していた衣類が周辺を走る自動車の排気ガスによって変色することがあります。 窒素酸化物堅ろう度試験は、こうした窒素酸化物による色褪せの程度を評価します。 窒素酸化物は水分に吸着しやすいことから、綿やレーヨンなどの吸湿性の高い生地で事故が起こりやすい傾向にあります。

試験方法

1. 試験片と標準染色布を試験容器にセットします。
2. 試験容器の中に窒素酸化物（ガス）10mlを注入し、直ちにプロペラを回転して内部の窒素酸化物濃度を均一にします。
3. 弱試験の場合、標準染色布が変退色用グレースケール3-4号と同程度に退色した時、プロペラの回転を止めます。
4. 強試験の場合、標準染色布を入れ直し、2～3の手順を2回繰り返します。ただし、注入する窒素酸化物（ガス）は3mlになります。
5. 試験前後の試験片を緩衝尿素浴液に5分間浸漬します。
6. 試験片を取り出し、ろ紙で脱水した後そのまま風乾し、試験前後の試験片を比較しグレースケールで判定します。

試験結果サンプル

下表は試験結果のサンプルです。

QTEC基準

下表はＱＴＥＣ基準です。

その他特記事項

必要試料サイズ：10㎝×10㎝