概要
雨で水滴が生地に付着して濡れた状態で放置していると、水が染みた部分が輪ジミになってしまった経験はありませんか?
これはウォータースポット現象といい、まず、水で濡れた部分の染料や加工剤が浮き出し、その後に乾くことによって、濡れた部分と、濡れていない部分の境目で色の変化が発生してしまうことで発生する現象です。
この、水に濡れたことによって輪ジミが発生するかどうかを評価する方法が、水滴下堅ろう度試験です。
主に、ジャケットや床敷物、カーテンなどに用いられます。
試験方法
- 100㎜×40㎜の試験片を採取します。
- 試験片をガラス板の上に置き、試験片に蒸留水を2滴程度滴下します。
- 必要に応じて2分後における滴下部分の変退色をグレースケールで判定します。
- 自然乾燥した後、蒸留水を滴下した部分と滴下していない部分を変退色グレースケールで判定します
試験結果サンプル
下表は試験結果のサンプルです。
試験項目 | 試験方法 | 試験結果 |
---|---|---|
水滴下 | JIS L 0853 | 2-3級 |
QTEC基準
下表はQTEC基準です。
QTEC基準 セーター類 | |||
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項目 | 試験方法 | 基準値 | 備考 |
水滴下 | JIS L 0853 | 4級以上 | 毛、絹及びレーヨン等の再生繊維素材に適用 |
その他特記事項
必要試料サイズ:10㎝×10㎝