概要
汗耐光堅ろう度試験は、汗が付着して濡れた状態で光にさらされた時の色褪せの程度を評価します。
主に長時間外で汗をかくことが想定されるスポーツ衣料で用いられます。
試験方法にはA法とB法がありますが、B法が一般的です。
試験方法 | 試験に用いる人工汗液 | 光・汗試験容器の使用 |
---|---|---|
A法 | JIS L 0848 人工汗液 又は、ATTS 人工汗液 |
使用する |
B法 | 使用しない |
試験に用いる人工汗液には、一般的にJISとATTSの2種類があります。
ATTSとは、繊維製品技術研究会が定めた人工汗液で、より人の汗の成分に近い試験液で、主にスポーツアパレルなどで採用されている試験液です。
試験方法
JIS L 0888 B法について説明します。
- 100㎜×40㎜の試験片を採取します。
- 試験片を人工汗液に30分間浸漬させます。
- 3級ブルースケールが、標準退色するまで光を照射します。
- 試験片を取り出し、水洗して乾かした後に、変退色用グレースケールを用いて判定します。
試験結果サンプル
下表は試験結果のサンプルです。
試験項目 | 試験方法 | 試験結果 | |
---|---|---|---|
汗耐光 | JIS L 0888 B法 | 酸性 | 4級 |
アルカリ性 | 4級 |
QTEC基準
下表はQTEC基準です。
QTEC基準 セルロース系素材※1のスポーツ衣料 | |||
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試験項目 | 試験方法 | 試験結果 | |
汗耐光 | JIS L 0888 B法 (JIS L 0848 人工汗液) |
酸性 | 3-4級以上 |
アルカリ性 | 3-4級以上 |
※1…汗耐光による変色は、綿等のセルロース系素材に使われる反応染料による染色品に発生しやすいため
その他特記事項
必要試料サイズ:10㎝×10㎝