抗かび性(繊維製品)

かびは臭いの発生や変色、劣化などわたしたちの生活に様々な影響を与えます。
テントや帆布などへの従来までのかび劣化防止加工から、近年さらに快適性・清潔性を追及した抗かび加工繊維製品への需要が高まっています。
QTECではかびを用いた試験として、抗かび性試験、かび抵抗性試験を行っています。

抗かび性試験・かび抵抗性試験

かびは臭いの発生や変色、劣化などわたしたちの生活に様々な影響を与えます。
テントや帆布などへの従来までのかび劣化防止加工から、近年さらに快適性・清潔性を追及した抗かび加工繊維製品への需要が高まっています。
QTECではかびを用いた試験として、抗かび性試験、かび抵抗性試験を行っています。

繊維製品の抗かび性定量試験法

一般社団法人繊維評価技術協議会では、抗かび性定量試験方法 ((一社)繊維評価技術協議会の定める方法)に基づく性能評価により、抗かび加工繊維製品の認証(SEKマーク)が行われています。抗かび加工とは繊維上のかびの発育を抑制する加工のことです。
QTECでは一般社団法人繊維評価技術協議会の指定試験機関として抗かび性能評価試験を実施しています。

試験方法

  • 抗かび性定量試験法 ((一社)繊維評価技術協議会の定める方法)
  • ISO13629-1「Textiles-Determination of antifungal activity of textile products- Part 1: Luminescence method」

試験対象かび種とSEK評価基準

かびの種類 SEK評価基準
 

Aspergillus nigar

(クロコウジカビ)

肌着、靴下などの一般衣料品:FS≧2.0
洗濯の頻度が低い繊維製品:FS≧3.0
*洗濯前後ともに基準を満たしていること

Penicillum citrinum

(アオカビ)

肌着、靴下などの一般衣料品:FS≧2.0
洗濯の頻度が低い繊維製品:FS≧3.0
*洗濯前後ともに基準を満たしていること

 Cladosporium cladosporioides

(クロカビ)

肌着、靴下などの一般衣料品:FS≧2.0
洗濯の頻度が低い繊維製品:FS≧3.0
*洗濯前後ともに基準を満たしていること

Trichophyton mentagrophytes

(白癬菌)

肌着、靴下などの一般衣料品:FS≧2.0
洗濯の頻度が低い繊維製品:FS≧3.0
*洗濯前後ともに基準を満たしていること
*上記の4種中、使用実態を考慮して、2種類以上のかびを選択して試験を行う。
単一胞子懸濁液を試料に接種する

① 単一胞子懸濁液を試料に接種する

25℃で42時間培養
② 25℃で42時間培養
③発光量の測定 (1)有利ATPの除去
③ 発光量の測定
(1)遊離ATPの除去
細胞内ATPの抽出
(2)細胞内ATPの抽出
(3)発光量の測定
(3)発光量の測定
抗かび活性値 FS=(Fb-Fa)-(Fc-Fo)
試験成立条件:発育値 F=Fb-Fa≧1.5
Fa:標準布の試験かび接種直後の3検体の生かびATP量の常用対数値の平均値
Fb:標準布の42時間培養後の3検体の生かびATP量の常用対数値の平均値
Fc:抗かび加工布の42時間培養後の3検体の生かびATP量の常用対数値の平均値
Fo:加工試料の試験かび接種直後の3検体の生かびATP量の常用対数値の平均値

繊維製品のかび抵抗性試験

繊維上のかびの発育を肉眼で観察することで、かび抵抗性を定性的に評価する試験方法です。

試験方法

JIS Z 2911(かび抵抗性試験方法)
繊維製品の試験・湿式法

加工の種類と試験対象菌種

試験対象かび種

かびの種類 Aspergillus nigar (クロコウジカビ)
Penicillum citrinum (アオカビ)
Chaetomium globosum (ケタマカビ)
Myrothecium verrucaria

 *上記の4種を混合して試験をおこなう。

試験結果の表示方法

菌糸の発育 結果の表示

試料または試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない。

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試料または試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は、全面積の1/3を超えない。

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試料または試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は、全面積の1/3を超える。

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抗かび性(繊維製品)についてのお問い合わせ

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