Test

抗ウイルス性試験・液剤(ASTM E 1052/EN 14476)

概要

インフルエンザウイルスやノロウイルスを始めとしたウイルスへの消費者の関心は年々高くなり、快適・清潔な生活を求め、幅広い分野で抗ウイルス製品の需要が拡大しています。
近年では新型コロナウイルスの流行と共に、繊維製品やプラスチック製品等以外にも、抗菌剤や抗ウイルス加工剤等を含むスプレー剤や液剤製品の開発の需要が拡大しています。

QTECでは、スプレー剤や液剤製品に対する抗ウイルス性試験として、ASTM E 1052及びEN 14476を用いた評価を行っています。

試験方法

  1. ASTM E 1052
    1)試料と試験ウイルス懸濁液を9:1の比率で混合します。
    2)所定時間作用します。
    3)薬剤反応停止液を用いて、試料とウイルスの反応を停止させます。
    4)反応停止後のウイルスを宿主細胞に感染させて、ウイルス感染価を測定します。

  2. EN 14476 (負荷条件:clean conditionの場合)
    1)0.3 g/L BSA(負荷物質)、試験ウイルス懸濁液、試料を1:1:8の比率で混合します。
    2)所定時間作用します。
    3)薬剤反応停止液を用いて、試料とウイルスの反応を停止させます。
    4)反応停止後のウイルスを宿主細胞に感染させて、ウイルス感染価を測定します。

試験結果サンプル

ASTM E 1052及びEN 14476には抗ウイルス効果の基準値は設けられていません。

その他特記事項

  1. 試験ウイルス株の例
    ウイルス株 宿主細胞
    A型インフルエンザウイルス H3N2(香港型) エンベロープ有 MDCK細胞
    H1N1(ソ連型)
    ネコカリシウイルス(F-9) ノロウイルスの
    代替ウイルス
    エンベロープ無 CRFK細胞

    ※上記以外のウイルスでの評価も可能ですので、詳細についてはお気軽にお問い合わせ下さい。

  2. ASTM E 1052及びEN 14476の規格以外にも、作用条件や試料と試験ウイルス懸濁液の混合比を変更した試験を実施することが可能です。詳細についてはお気軽にお問い合わせ下さい。

  3. 試験必要量:1ウイルス株、1試験条件(作用時間) 約50ml程度

  4. ASNITE認定シンボル付き試験証明書の発行:
    QTECは 2021年に(独)製品評価技術基盤機構(NITE)より国内初の抗ウイルス性試験所として認定され、ASNITE認定シンボル付き試験証明書の発行が可能となりました。抗ウイルス関連製品の信頼性の向上のために、ISO/IEC 17025認定試験所から発行された試験証明書を入手し、是非ご活用いただければと思います。

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