概要
抗菌加工した尿吸収製品用吸水性樹脂の抗菌性を評価する試験方法です。
吸水性樹脂とは自重の10~1000倍の水または水性液体を吸収し保持することのできる僅かに架橋されたポリアクリル酸の部分軽金属塩を主成分とする化合物のことです。
尿吸収製品としては、紙おむつ、失禁パッド、パンティライナーなどがあげられます。
試験方法
- 試験菌液を調整します。
- 試験試料をバイアル瓶に入れ、殺菌します。
- 試験試料に試験菌液を滴下します。
- 試験菌液が完全に吸収されるまで静置し、培養します。
- 不活性化剤を加えて菌を洗い出します。
- 試験試料粒子を取り除くため、ろ過します。
- 寒天培地と混和し培養します。
- コロニー数を数え、生菌数を算出し、抗菌活性値を求めます。
抗菌活性値 A=Ac-At
A:抗菌活性値
Ac:18時間培養後の対照試料3検体の生菌数の常用対数の平均値
At:18時間培養後の試験試料3検体の生菌数の常用対数の平均値
試験結果サンプル
JIS S 0252:黄色ぶどう球菌、大腸菌の2菌種すべてに対し、抗菌活性値≧2.0
その他特記事項
試験片必要量…2菌種あたり約10~20g