概要
光触媒消臭加工とは、繊維が臭気成分と触れることにより光触媒効果を伴い、不快臭を減少させる効果を示す加工のことです。
本方法はこのような光触媒消臭加工製品の消臭性能を評価する試験方法です。
対象臭気成分はアンモニアとアセトアルデヒドです。
試験試料と臭気成分を触れ合わせ、紫外線を照射し、24時間後に雰囲気中の臭気成分濃度を評価します。
QTECは、一般社団法人繊維評価技術協議会の指定試験機関として光触媒消臭加工繊維製品の性能評価試験を実施しています。
試験方法
- 試験試料を100cm2に裁断し、前処理として紫外線放射照度1mW/cm2の条件で所定時間紫外線を照射します。
- 前処理後、サンプリングバッグに試験試料を入れ、封をし、脱気します。
- 規定濃度に調整した臭気ガス(アンモニア100ppmまたはアセトアルデヒド14ppm)を試料の入ったサンプリングバッグに入れ、明条件は1mW/cm2の紫外線を照射しながら、24時間放置します。
- 検知管を用いて濃度を測定し、計算式から減少率を算出します。
- 明条件及び暗条件下の臭気減少率のどちらか一方が70%以上かつ光触媒効果が20ポイント未満の場合は、サンプリングバッグ内のガスを脱気し、新しい調整ガスを充填し、再度24時間暴露試験を行い、濃度を測定します。
RL=(L0 – L1)/L0×100
RB=(B0 – B1)/B0×100
V = RL – RBRL :明条件減少率(%)
RB : 暗条件減少率(%)
V : 光触媒効果(ポイント)
試験結果サンプル
評価基準
評価項目 | SEKマーク評価基準 |
---|---|
第1回暴露試験後の対象臭気成分減少率(%) | RL ≧ 70 または RB ≧ 70 |
光触媒効果 V = RL – RB (ポイント) | V1 ≧ 20 または V2 ≧ 20 |
V1:第1回目の暴露試験により求められた値
V2:第2回目の暴露試験により求められた値
(*光触媒効果による臭気成分減少率差Vは、所定洗濯回数後で評価基準を満たせばよい)
その他特記事項
SEKマーク評価基準では、アンモニアまたはアセトアルデヒドのいずれか、または両方のガスに対して、洗濯前後ともに合格する必要があります。
提出サンプル枚数:条件により異なりますのでお問い合わせください。