Test

繰返し除菌性試験(JIS Z 2811)

概要

老人ホームや病院、学校などの多数の人が利用し維持管理について、環境衛生上特に配慮が必要な環境で使用される、繰り返し除菌の加工を施した製品の表面における細菌に対する繰り返し除菌効果を評価する試験です。
プラスチック製品、金属製品、セラミック製品などの非多孔質製品に対し適用されます。黄色ぶどう球菌および大腸菌に対して試験を実施します。繰返し培養後の試験片に細菌を接種し、培養後の生菌数から減少値を求めます。

試験方法

  1. 培養した菌を、1/500NBを用いて調製し、試験菌液とします。
  2. 試験片に試験菌液を滴下し、フィルムをかぶせ菌液を全体に行きわたらせ、24時間培養します。

  3. 菌液をろ紙で除去し、精製水に浸したろ紙をのせた後取り除き、新たなろ紙を試験片の上に置き水分を除去します。

  4. 3.までの操作を行った試験片に、2.までと同様の手順で試験菌液を接種し試験片を24時間培養後、ふき取り操作を行います。
  5. 試験片に試験菌液を接種してフィルムをかぶせ、4時間培養します。
  6. SCDLP培地10mLを加え、菌を洗い出します。
  7. 寒天培地と混和し培養します。

  8. コロニー数を数え、生菌数を算出します。生菌数から、初期減少値および繰返し減少値を求めます。

J0 = UoT0
Jt = UoTt

J0:初期減少値
Jt:繰返し減少値
Uo:無加工試験片Bi0の接種直後の生菌数の常用対数値の平均値
T0:試験片Ar0の4時間接触後の生菌数の常用対数値の平均値
Tt:試験片Ar48の4時間接触後の生菌数の常用対数値の平均値

試験結果サンプル

試験項目 評価基準
JIS 初期減少値および繰返し減少値が2.0以上
業務用除菌膜施工用塗材性能基準(SIAA) 製品の用途に合わせた耐久性(耐水性・耐光性)試験後の黄色ぶどう球菌および大腸菌の初期減少値、繰返し減少値および比較繰返し減少値が2.0以上であること

その他特記事項

QTECでは、一般社団法人抗菌製品技術協議会(SIAA)の指定検査機関として、除菌膜施工用SIAAマーク取得のための繰返し除菌性試験を実施しております。SIAAマーク取得のための試験では、前処理として耐久性(耐水・耐光)試験法により処理を行った後の製品で繰返し除菌性試験を実施致します。
*除菌膜施工用SIAAマークは業務用コーティング液や塗料等の後加工用製品のみを対象とし、一般消費者向けの製品は登録対象外です。

提出サンプル枚数:
JIS…加工品12枚、未加工品12枚
SIAAマーク…加工品12枚、未加工品18枚(処理区分1種類につき)

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