Test

抗かび性試験(JIS L 1921)

概要

かびは臭いの発生や変色、劣化などわたしたちの生活に様々な影響を与えます。
テントや帆布などへの従来までのかび劣化防止加工から、近年さらに快適性・清潔性を追及した抗かび加工繊維製品への需要が高まっています。本試験では、アデノシン三りん酸(ATP)発光測定法を用いて、試験対象かびの42時間培養後の発育状態を定量的に測定し、抗かび性を評価します。試験対象かびはクロコウジカビ、アオカビ、クロカビ、白癬菌の4種類です。

試験方法

  1. かびを培養し、胞子を洗い出してかび胞子懸濁液を調整します。
  2. 試験片をバイアル瓶に入れ、滅菌します。
  3. 試験片にかび胞子懸濁液を接種し、42時間培養します。

     

  4. ATPを抽出して発光量を測定し、抗かび活性値を算出します。

     

    Aa =(logCt-logC0) -(logTt-logT0)
    Aa :抗かび活性値
    logC0 :接種直後の対照試料3検体のATP量の算術平均の常用対数値
    logCt:42時間培養後の対照試料3検体のATP量の算術平均の常用対数値
    logTo:接種直後の試験試料3検体のATP量の算術平均の常用対数値
    logTt:42時間培養後の試験試料3検体のATP量の算術平均の常用対数値

試験結果サンプル

評価基準

JIS L 1921: 
1.0> Aa    効果が認められない。
2 > Aa ≧ 1.0 弱い効果がある。
3 > Aa ≧ 2.0 効果がある。
Aa ≧ 3.0   強い効果がある。

SEKマーク繊維製品認証基準
クロコウジカビ、アオカビ、クロカビ、白癬菌の4種類中2種類以上のかびを選択して試験を行う。
肌着、靴下などの一般衣料品:抗かび活性値(Aa) ≧ 2.0
洗濯の頻度が低い繊維製品:抗かび活性値(Aa) ≧ 3.0
*洗濯前後ともに基準を満たしていること

その他特記事項

一般社団法人繊維評価技術協議会の指定試験機関として抗かび性能評価試験を実施しています。

提出サンプル量:1菌種につき約5g

依頼書ダウンロード

この試験に関して相談する

関連する試験