About QTEC
縫製・検品工場認証指導/製品検品/CSR監査を通じて国際社会での活躍を目指す企業の良きパートナーに
近年の国際社会において、企業は製品の安全性や品質だけでなく社会的な責任を果たす活動ができているかという視点からも評価されるようになりました。QTECは、長年培った「工場を見る目」を活かし、QTEC認証業務や指導業務を通じて生産者と共に安全性や品質を支えていくことはもちろん、国際社会からも求められていく、企業の社会的責任の面においても日本企業のグローバル化を支援していきます。国内およびアジア諸国の生産拠点の監査業務を担うS.Sさんが、その思いを語ります。
製品検査業務 担当・認証監査員
S.S
Q入社の理由を教えてください。
財団法人日本繊維製品品質技術センター(現 一般財団法人)という名前の“技術”という言葉に惹かれたことと、実家の近くに試験センターがあったので、地元福岡で働けることに魅力を感じ入社しました(現在は閉所)。
私が入社した頃はありとあらゆる場所で中国などの国外繊維製品を見かけるようになった時代で、日本製品をあまり見なくなっていました。高校入学時にバスケットシューズを探しに叔父とデパートに行ったとき、MADE IN CHINA製品の多さに驚いたことを覚えています。圧倒的な量と安さをもつ外国製品と差別化するために日本のものづくりにおける品質の重要性が再認識されるなか、心に灯ったのは、日本の産業の発展に貢献したいという思い。QTECならそれが叶えられると感じました。その気持ちは今も変わることなく持ち続けています。
Q担当の業務内容を教えてください。
ものづくりに関わる企業の生産現場や、検品現場での品質面の指導・評価に取り組んでいます。具体的には、アパレル製品の検品、品質管理目線での工場調査、CSR監査やJIS認証工場などの審査業務、企業の品質基準づくりのサポートなどです。またQTECではセミナーなども随時開催しており、縫製工場におけるチェックポイントやCSR監査のチェックポイント、検品方法や家庭用品品質表示法についてお伝えしています。
QCSR監査とはどんなものですか?
企業が社会的な責任を果たしたうえで活動しているかをISO26000で示されている7つの中核主題である、人権、労働慣行などから評価するものです。
現代の国際社会では、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)を遵守する活動が企業に求められています。その流れから、特に欧米では、取引企業を選定する際、海外生産拠点で児童労働や強制労働を行っていないかなど、サプライヤーに問題がないかどうかをチェックすることが欠かせなくなっています。もちろん、日本企業に対しても例外ではありません。国際社会へ進出している企業ほど欧米企業からのCSR面での監査やNGO団体からの問い合わせを受けやすくなっていますが、そのなかでCSR監査での評価が低いと判断された場合は取引停止とされる例もあるほど、国際的には重要視されているものなのです。
QCSR監査のポイントを教えてください。
QTECのCSR監査では、主に日本企業がアジア諸国に展開する工場や生産現場などを監査し、社会的責任を果たす行動ができているかを評価します。監査基準は、QTECがISO26000「企業が果たすべき責任」に則って設定した独自の評価項目で行う場合と、お客様が独自に設定した基準に準じているかをチェックする場合があります。
QTECの監査では、特に人権と労働安全を重視しています。また、課題を指摘するだけではなく、具体的な改善策や目標設定など、生産現場をより良くする方法を考える「企業の相談役」として寄り添うことも特徴です。国内のCSR監査機関のなかでは後発ではありますが、徐々に認知が広まっていると感じています。
QQC(品質管理)監査とはどんなものですか?
QC監査とは、生産現場が品質の安定した製品を生産できているかどうかを評価するものです。国内外の生産拠点からご依頼をいただいており、現場での製造工程管理・5S・製造環境・設備管理・針管理・検針管理・検品管理・文書管理などの調査やヒアリング、資料の整合性などによって評価するものです。正しい監査評価のご報告ができるよう、まっすぐに現場と向き合っています。
QTECのこうした「工場を見る力」を培ったのが、JIS認証工場の審査やQTEC認証で積み上げてきた知識と経験です。国内における信頼性が高いJIS認証工場の審査に長年関わり続けたQTECならではの向き合い方で、ご依頼者さまの品質管理体制の改善をサポートしています。
QQTECの製品検品とはどんなものですか?
製造現場や量販店の店舗・アパレルメーカーや商社の企画室・品質管理部等に検査員が出向いて行う出張検品と、検査品がQTECに持ち込まれて検品する持込検品があります。どちらの検品も、試作品、量産直前の見本、生産途中の仕掛品、量産完成品など、さまざまな段階において行っています。ほとんどが抜取検品ですが、量産完成品は全量検品を行うこともあります。縫製品質基準書・縫製仕様書などと照合して、縫製・外観・着用機能面について判定していますが、これまでに培った知見を活かして、着用使用を繰り返しているうちに発生する可能性のある不良を予測してアドバイスするようにしています。
Q仕事にやりがいを感じるのはどんなときですか?
業務をご依頼いただいたお客様から、「工場の監査を受けることの価値を感じた」・「検品で気づかなかった指摘で改善できた」といった言葉をいただけるとやりがいを感じます。
仕事で大切にしているのは、たとえ監査や検品の結果でマイナスの側面があった場合も、ご依頼者様に率直に伝えることです。結果を隠さずに伝えることで、本音で話し合える信頼関係が生まれると考えています。監査や検品には当然費用がかかりますが、ご依頼者様に監査や検品の価値をご認識いただき、その費用に見合った対応できっちりと応える。結果、それがお客様にとってプラスとなり、長く続くパートナーシップの土台ともなると思っています。
これからも時代に合わせて監査や検品をアップデートし続け、長く愛されるQTECを後輩たちへ渡していきたいです。