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適切な試験が命を守ることにつながる

企業や団体、学校などの制服やユニフォームは、組織に一体感を与えたり見る人に安心感をもたらすだけではなく、着る人に快適さや安全性を与える役割も果たします。QTECでは、そうした制服やユニフォームの基本的な性能や機能性を担保する試験を行っています。ユニフォーム試験で試験の受付を担当するK.Kさんと営業を担当するM.Hさんが、ユニフォーム試験の体制や業務で心掛けていることについて語り合いました。

ユニフォーム営業 担当

M.H

ユニフォーム試験受付業務 担当

K.K

M.H

Q入社の経緯を教えてください。

M.H もともと家政系の大学で繊維を専攻し、将来はアパレル系の仕事がしたいと思っていました。卒業後、工具などを扱う商社に一度は就職したものの思いが断ち切れず…。その後、洋服を作るより、ものづくりを担う人たちを支える仕事がしたいと考えたタイミングでQTECの求人を見つけ、2020年に中途入社しました。私にとっては憧れの仕事だったので、採用された時は嬉しかったです。

K.K 私もM.Hさんと同じ家政系の大学で、繊維や洋服など衣類に関することを学んできました。衣類の販売や制作よりも製品の状態を確認する品質管理に興味があったため、検査機関への就職を希望し、2019年に入社しました。

Q現在それぞれどのような業務を担当していますか?

M.H 私は商品の基本的な性能を評価するための試験方法や、新しい機能性を正確に評価・表現するための試験方法をお客様と話し合い、ご提案します。お客様からご依頼品を受け取った後は、試験詳細と併せて受け付けを担当するK.Kさんへとバトンタッチします。

K.K M.Hさんからご依頼品を受け取った後、担当者に試験を依頼し、結果をまとめてお客様にご報告するまでが私の仕事です。お客様と試験担当者の間に人が入れば入るほど情報がうまく伝わらなくなってしまいますので、情報共有は常に怠れません。しかし、M.Hさんはいつも丁寧に情報を伝えてくれるので、信頼しています。

M.H 前職の商社では受発注にかかわる営業事務を担当しており、今のK.Kさんの立場に似ていました。その経験をもとに、「こうしたら嫌だろうな」「こうすれば助かるだろうな」といったポイントを押さえるように心掛けています。

Q具体的にはどのような試験を行うのですか?

K.K 生地を引っ張ったり引き裂いた時の強度や、色落ちや色移りのしにくさなど染色堅牢度を確認する試験の他、保温性や接触冷感などの機能性試験を行っています。また、ユニフォームの場合は、安全面から静電気を生地や製品に溜め込まないような作りになっているかを確認する試験はよく行われます。

M.H 試験は基本的にJIS規格に則っていますが、お客様のご要望で規格にない試験を行う場合は、条件が少しずれると得るべきデータが得られません。このため、試験条件を細かく確認し、求める評価方法が正確に実施できるようにしています。

Qユニフォーム試験ならではの特徴を教えてください。

M.H ユニフォームは一般的な衣類よりも高い安全性と再現性が求められます。一般衣類は強度などの試験が義務化されているわけではないので、商品の中には試験をせず流通しているものもあります。ただし、ユニフォームは高所作業や電気関係など、時に危険な作業を担う方が身につける場合も多いため、安全な製品を作らなければなりません。
企業様の規模にもよりますが、ユニフォームは一般アパレル品とは違い、着用する従業員の人数分をまとめて仕入れる傾向があるため、不良品が出るとクレーム規模が大きくなるおそれがあります。ですので、場合によっては処分される枚数が多くなってしまうことも。第一に着用者の安全と快適を守り、製造するメーカー様の損害や資源の無駄をなくすためにも、ユニフォーム試験は非常に重要なものです。

K.K そのうえで必要となるのが、お客様に対する丁寧な説明です。試験としては合格か不合格かのどちらかの結果しか出すことはできませんが、想定する結果が出なかったとしても改善策を合わせてお伝えすることで、その先の商品開発にお役立ていただけたらと思っています。

Q仕事でやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

K.K ユニフォームは形になる前の生地の段階で検査することが多く、実際に着用する企業様の他にも、生地メーカー様からご依頼をいただくことが多くなります。そのため、試験を行った生地がどの企業様や団体様のユニフォームに使われるのか、はっきりとわからないことも少なくありません。自分たちが試験をした可能性のある制服を着ている方を見かけると、「もしかすると私たちが携わったものかも」と思い、やりがいを感じますね。

M.H ある試験で担当させていただいたシャツ用生地の柄が特徴的だったので覚えていたのですが、この間その柄の制服を着ている方を見かけたんです。嬉しくて、「それ、私が関わって安全性が確保された制服なんですよ!」と言いたい気持ちを必死で抑え込みました(笑)。

Q普段どのようなことに注意して業務に取り組んでいますか?

K.K ユニフォームの入札では、製品や生地に要求元が設定する性能が備わっているかどうかを確認する必要があります。そのため、公示と同時にさまざまなメーカー様や商社様から一気に試験依頼が殺到し、書類の提出期限までに必ず試験結果を出さなければいけません。そのため業務が集中することがありますが、正確な結果をお伝えするためにミスのないよう細心の注意を払うことと、期日に間に合わせるための段取りに全力を注いでいます。

M.H K.Kさんの言う通り、入札関係書類の提出期限は絶対ですので、結果および証明書の納期が遅れることのないよう段取ることが重要です。通常3日かかるような試験をいきなり一日で、といったご依頼は難しいですが、私どもからお客様に「こういった案件でしたら何日前に持ち込んでもらえれば間に合わせることができます」とあらかじめお伝えしておくことで、スムーズに試験を進められるようにしています。

K.K 確かにスケジュール調整は特に気を遣いますし、苦労しますね。事前に期日だけでもわかれば、試験担当者とスケジュール調整をすることもあります。

Q今後の目標を教えてください。

K.K ユニフォームチームに配属されて4年が経ちました。最初は先輩からの指示を受けて業務をこなすことで精一杯でしたが、今ではお客様からの質問やご要望にも応えられるようになりました。今後はより一層お客様に寄り添い、より良い製品作りに貢献していきたいです。

M.H 私は今後、試験だけではなく、どのような縫製をすれば破損を防げるのかといった具体的なご提案もできるようになりたいと感じています。生地についてももっと学びを深め、お客様のご要望に柔軟に対応できるようにしていきたいです。

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