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防炎ラベル確認検査(消防法)

防炎ラベル確認検査(消防法)とは

防炎ラベル確認検査とは、総務省消防庁が監督する防炎規制において、防炎物品の「製造等の体制チェック」を実施することです。防炎規制は、消防法令に基づき、防炎性能を有する防炎物品(カーテンなど)に「防炎ラベル」を表示するマーク制度となっております。このマーク制度において、登録確認機関は、防炎性能が継続的に安定して確保されるために、製造等の体制のチェック及び防炎性能試験を実施する役割があります。QTECは、繊維関係系試験機関において、唯一の総務省消防庁長官から登録を受けた登録確認機関であり、防炎ラベル確認検査を実施しています。

図1:防炎ラベル

防炎ラベル確認検査(消防法)の目的

ホテル、劇場などのカーテンは、必ず防炎ラベルが表示されています。防炎ラベルの表示は、燃えにくい性質を有することを示し、消防法令で表示を義務付けることにより、火災初期の消火や避難などの火災対応を行う時間を確保することに一翼を担っています。しかしながら、誰でも自由に防炎ラベルを表示できるわけではありません。消防庁長官の登録を受けた防炎表示者が、防炎性能を有する防炎物品(カーテンなど)に防炎ラベルを表示することができます。防炎表示者の登録は、消防庁長官への防炎表示者登録申請書類の提出に加えて、申請者所在地の地区を管轄する消防本部、登録確認機関(QTEC等)の確認検査を受ける必要があります。QTECは、防炎表示者登録申請書類の準備、品質管理体制構築のサポートも行っています。

※ 防炎ラベルは、基本的に次の2つの条件を満たすときに、使用する物品に表示義務が発生します。

  1. 使用する場所(消防法令では、防火対象物と呼ぶ)
    高層建築物(高さ31mを超える建築物)、地下街、劇場、百貨店、ホテルなど
  2. 1.の場所で使用する物品(消防法令では、防炎物品と呼ぶ)
    カーテン、布製のブラインド、暗幕、じゅうたん等、展示用合板、どん帳その他舞台において使用する幕及び代道具用の合板、工事用シート

防炎ラベル確認検査(消防法)の流れ

QTECは、消防法令に基づく防炎ラベルのマーク制度の一部(確認検査など)を担っています。以下に最初に防炎ラベルを表示するまでの流れを、その後、QTECが担う確認検査の流れを説明します。

1. 防炎ラベルを表示するまでの流れは、以下のとおりです

図2:防炎ラベルを表示するまでの流れ

1)申請者は、QTECに確認申込書類を提出します。書類の提出にあたり、QTECは申請者との事前打合せの中で、申請者の防炎物品のサプライチェーンを明確化し、必要な書類及び記載事項を精査します。また、防炎物品の品質管理体制構築に向けたサポートを開始します。申請が可能な業者及び防炎物品は、以下のとおりです。

業者 1.製造業者 2.防炎処理業者 3.輸入販売業者 4.裁断・施工・縫製業者
防炎物品 1.カーテン 2.布製のブラインド 3.暗幕 4.じゅうたん等 5.展示用合板 6.どん帳その他舞台において使用する幕及び代道具用の合板 7.工事用シート

2)QTECは、1)の申請書類をチェックし、必要な書類が揃い記載事項を網羅していることを確認します。

3)書類を確認した後、QTECは確認申込受理書を発行します。

4)申請者の要請に従い、QTECは総務省消防庁長官に防炎表示者登録申請書類を代行提出します。

5)消防庁長官は、申請者管轄の消防本部に対して登録に係る意見聴取を行います。

6)消防本部は、5)の意見聴取に伴い、基本的にQTECと合同で現地調査(確認検査)を実施します。QTECは、消防本部と申請者の3者で確認検査の日程調整を行います。

7)消防本部は、6)の結果を消防庁長官に報告します。QTECも必要な場合、消防庁長官に確認検査結果報告書を提出します。

8)消防庁長官は、7)の結果を考慮し、申請者を防炎表示者として登録します。

9)QTECは、消防庁長官から8)の登録通知を受け取りますので、申請者に転送します。

10)申請者は、8)の登録によって防炎表示者となり、登録した内容に従い防炎ラベルを表示できるようになります。

11)防炎表示者は、防炎ラベルの表示にあたり、防炎性能を有する物品であることを確認するためにQTEC宛に防炎性能確認試験をロット毎に依頼します。

12)防炎表示者は、QTECによる11)の防炎性能試験結果が合格の場合、当該ロットの物品に対して防炎ラベルを表示することができます。

2. QTECの確認検査の流れは、以下のとおりです。

1)前述の1.1)の確認申込書類によって、確認検査の申込みが行われたことになります。

2)QTECは、以下のとおり、確認検査を実施します。

a.初回会議:当日のスケジュール等を確認します。
b.現地監査:消防法令などの要求事項を記録・インタビュー等を通して確認します。
      要求事項には、製造設備、マニュアル、識別管理、受入払出検査、 受入払出管理、記録管理などがあります。
c.最終会議:確認検査結果を相互に確認します。

3)申請者の要請に従い、QTECは総務省消防庁長官に防炎表示者登録申請書類を代行提出します。

4)QTECは、確認検査結果を申請者に発行します。

※ QTEC防炎ラベルの特長をまとめたパンフレットをご覧ください。

PDF:こちらからダウンロードできます。

その他特記事項

1. 費用について

1)確認検査に係る手数料(税別)

項目 手数料(円) 備考
確認検査 初回検査費用
(製造業者、防炎処理業者、輸入販売業者)
40,000 1件につき
追加・変更・定期検査費用(現地検査あり)
(製造業者、防炎処理業者、輸入販売業者)
20,000 1件につき
追加・変更・定期検査費用(現地検査なし)
(製造業者、防炎処理業者、輸入販売業者)
5,000 1件につき
初回検査費用
(裁断・施工・縫製業者)
20,000 1件につき
追加・変更・定期検査費用
(裁断・施工・縫製業者)
20,000 1件につき
1日を超える現地検査費用 20,000 1件につき

(注)検査に伴う出張費用が必要です。

2)報告書等交付に係る手数料(税別)

項目 手数料(円) 備考
報告書等交付 確認申込受理書 1,000 1通につき
確認検査結果報告書 1,000 1通につき
防炎性能定期試験結果報告書 1,000 1通につき

3)出張費用に係る手数料(税別)

区分(片道距離) 受託料(円) 宿泊料(円) 交通費
8km未満 200 7,500 実費
8km以上40km未満 300 7,500 実費
40km以上80km未満 800 7,500 実費
80km以上 1,200 7,500 実費

4)防炎ラベル

項目 手数料(円) 備考
防炎ラベル交付手数料 (じゅうたん等の貼付用) 20 1枚につき

カーテンの縫付用防炎ラベルは、販売しておりません。QTEC管理の下、当該防炎ラベルの印刷業者を紹介しております。

5)積算根拠
上記手数料の積算根拠はこちら

2. 防炎ラベル表示物品リスト(公開承諾分のみ)

防炎ラベル表示物品リスト
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