Test

耐洗濯性・耐ドライクリーニング性(JIS L 1930、JIS L 1931)

概要

製品に対して家庭用洗濯機による水洗い、又は商業ドライクリーニング、商業ウェットクリーニング処理を実施し、外観変化(製品の洗濯処理後の風合いの硬化や軟化・型崩れ・毛羽立ち・きわつき等)・縫製変化(製品の洗濯処理後の縫い止め不良・中わたの吹き出し・糸切れ等)・機能寸法(首回りやウエストに着用に足りる伸び寸法があるか)・寸法変化(製品の寸法の洗濯処理後の伸びまたは縮み)・変退色(製品の洗濯処理後の色の変わりにくさや色落ちのしにくさ)、色泣き(濃色部分から淡色部分への汚染)及びパッカリング(縫い目部分のに発生する収縮差から発生する連続した縫いじわ)の等級判定・斜行(製品の脇縫いのラインのネジレ)等が生じていないかを確認します。

試験方法

家庭洗濯等取扱方法や納入先様の基準に基づき設定した、洗濯、又はドライクリーニングの処理を行い、乾燥した後に次の項目を判定します。

1.外観変化 洗濯(ドライクリーニング等含む)処理の前後で以下を確認します
(例)
1)製品形態のネジレや歪み・波打ち等
2)色泣き・白場汚染は発生
3)風合いに変化(硬化・軟化・ピリング・毛羽立ち・毛羽付着)
4)プリントの脱落やひび割れ
2.縫製変化 洗濯(ドライクリーニング等含む)処理の前後で以下を確認します
(例)
1)滑脱
2)縫い目のほつれ
3)プリーツ・ギャザー等の加工縫いのほつれ
3.機能寸法 洗濯(ドライクリーニング等含む)処理の前後で着用に際して首回りやウエスト等の伸び寸法が十分あるか確認します
4.寸法変化率 洗濯(ドライクリーニング等含む)処理の前後で製品の寸法の変化を測定します
5.変退色・色泣き・パッカリングの等級判定 洗濯(ドライクリーニング等含む)処理の前後で判定スケールを用いて変退色・色泣き・パッカリングの等級判定を行います
6.斜行 洗濯(ドライクリーニング等含む)処理の前後で脇縫い線の位置からのズレを測定し下記式により斜行を測定します
式:脇線のズレ(cm) ÷ 脇縫いの長さ(cm) × 100(%)

寸法測定風景

耐洗濯処理風景

 

QTEC基準

下表はQTEC基準(抜粋)です。

製品検査 QTEC基準(ジャケット、コート類)
試験方法 判定基準
外観・縫製 異常がないこと
耐洗濯性 取扱表示及び
付記用語通り
寸法変化率:
タンブル乾燥
 織地    ±3%以内 
 よこ編み -5~0%
 その他  -3~0%

吊または平干し
 織地    ±3%以内 
 よこ編み -5~+2%
 その他  -3~+2%

変退色:4級以上
色泣き:目立たないこと
パッカリング:3級以上 【織地】
斜行:
3%以下 【織地】
7(5)%以下 【編地】

・( )内はスリット・前割れ及び縦方向に柄等がある製品に適用

耐ドライクリーニング性 取扱表示及び
付記用語通り
寸法変化率:±3%以内
変退色:4級以上
色泣き:目立たないこと
パッカリング:3級以上 【織地】
斜行:
3%以下 【織地】
7(5)%以下 【編地】

・( )内はスリット・前割れ及び縦方向に柄等がある製品に適用

耐ウェットクリーニング性 取扱表示及び
付記用語通り
耐洗濯性と同様

その他特記事項

1.必要試料量:洗濯前後で外観変化及び変退色を確認しますので、処理前の見本として1点、試験用として1点、合計2点の製品をご用意ください。

依頼書ダウンロード

この試験に関して相談する

この試験が必要なアイテム