Test

毛羽付着試験(QTEC法)

概要

カットパイルやセーター生地、起毛品など、生地から毛羽が落ち、重ね着をした衣類に付着して外観を損ねるといったことがあります。
毛羽付着試験(QTEC法)はQTECが開発した試験方法で、様々なアパレル企業の基準に採用されている業界標準の試験方法で、生地の表面に付着した毛羽を規定のセロハンテープにて採取し、セロハンテープに付着した毛羽の量を独自の判定スケールを用いて等級判定を行います。

試験方法

  1. セロハンテープを重錘に巻き付け、テープにたるみの無い状態で、重錘ごとセロハンテープの端を挟むようにして持ち上げます。

    セロハンテープ設置図

    試験に使用するテープと重錘

    テープを重錘に貼り付ける

     

  2. 試験面が上になるようにして、平な台上に置き、重錘正面を試験片のよこ(コース)方向に向けながら試験片上に静かに下して指を離します。

    重錘を試験片に放置

     

  3. 重錘ごとセロハンテープを持ち上げます。その際に、重錘全体をテープがはがれない程度に軽く持ち上げ、次に重錘の片側を支点としてもう片側をゆっくり持ち上げるように傾けて剥がします。

    テープを剥がすイメージ図

     

  4. 放置箇所をずらし、上記2~3の工程を試料の4箇所にそれぞれ1回行い、一回の測定とします。
  5. 合計3回の測定を実施し、使用したセロハンテープは接着面を裏にして記録用紙に貼ります。

    試験後テープに付く毛羽の様子

     

  6. セロハンテープと毛羽付着試験判定用スケールと並べて比較して等級付けを行います。
  7. 判定結果は3回の判定の平均値を求め、小数点以下を0又は5に丸めて報告します。

    毛羽付着試験 判定スケール

     

試験結果サンプル

下表は試験結果のサンプルです。

試験項目 試験方法 試験結果
毛羽付着(級) QTEC法 2.5級

QTEC基準

下表はQTEC基準です。

QTEC基準
項目 試験方法 基準値
毛羽付着(級) QTEC法 起毛品:3級以上
獣毛混品:2.5級以上

その他特記事項

必要試料量目安:30㎝×30㎝

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