医療⽤防護服・化学防護服・医療⽤ガウン試験

医療⽤防護服・化学防護服・医療⽤ガウンは、着⽤環境に応じた防護性能が必要です。
医療⽤防護服では血液/ウィルスバリア性など、化学防護服では浮遊固体粉じん浸透性や耐液体浸透性などが要求されます。また、医療⽤ガウンでは、レベル1~4の着⽤環境に応じて、衝撃透過性などが要求されます。QTECではこれら防護性能を評価するために試験を⾏っています。
アイテム | 適用範囲と着用目的 | ||
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医療用防護服 |
全身医療用防護服 (カバーオールタイプ) |
ウィルス感染症防護 |
ウィルス感染症など患者のケアにあたる医療従事者に対して、全身を完全に覆う防護服(カバーオールタイプ)を着⽤し、血液、血液媒介性病原体など湿性生体物質に、ばく露されるリスクを低減することを目的とします。 |
化学防護服 |
全身化学防護服
部分化学防護服 |
液体防護 タイプ3 |
酸、アルカリ、有機薬品、その他液体の化学物質を取り扱う作業に従事する時に着⽤し、化学物質の透過/浸透を防止することを目的とします。 ウィルス感染症な生物化学的防護や、高温・低温の防護、放射性物質の防護には適⽤しません。 |
スプレー防護 タイプ4 |
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浮遊固体粉じん防護 タイプ5 |
固体粉じんが浮遊する環境で作業に従事する時に着⽤し、粉じんの漏れを防止することを目的とします。 ウィルス感染症など生物化学的防護や、高温・低温の防護、放射性物質の防護には適⽤しません。 |
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医療用ガウン |
サージカルガウン
アイソレーションガウン |
ウィルス感染症防護 |
ウィルス感染症など患者のケアにあたる医療従事者に対して、前面並びに背面を覆うガウンを着⽤し、血液、血液媒介性病原体など湿性生体物質に、ばく露されるリスクを低減することを目的とします。 なお、サージカルガウンは前面のバリア性が優れたガウンを指し、アイソレーションガウンは前面だけでなく側面、背面を含めて全体のバリア性に優れたガウンを指します。 類似のものに医療⽤エプロンがありますが、ガウンとエプロンの違いは袖があるかないかです |
アイテム | 適用規格・ガイドライン | 完成品試験 | 材料試験 | ||
医療⽤防護服 |
平成27年度 厚生労働科学研究 医療従事者に関する 個人防護具ガイドライン準⽤
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AAMI PB70 レベル3 AATCC 42 衝撃透過性 人工血液バリア性
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JIS T 8115(任意) 引張強さ、引裂強さ 突刺強さ、破裂強さ 摩耗強さ、屈曲強さ 縫合部(接合部)強さ |
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化学防護服 | 液体防護服 | JIS T 8115 タイプ3 | QTEC対応不可 | ||
スプレー防護服 | JIS T 8115 タイプ4 | ||||
浮遊固体粉じん防護服 | JIS T 8115 タイプ5 |
JIS T8124-2 浮遊固体粉じん浸透性 全身漏れ率15% |
JIS T 8124-1 引裂強さ、突刺強さ摩耗強さ、屈曲強さ |
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医療⽤ガウン | AAMI PB70 (JISなど国内基準なし) |
- | レベル3 推奨 AATCC 42 衝撃透過性 AATCC 127 静水圧 高い防護性能を要する場合、レベル4 推奨 ASTM F1671 ウィルスバリア性 (ASTM F1670 人工血液バリア性︓医療⽤ドレープ基準適合を含む) |
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マスク |
医療⽤マスク 一般⽤不織布マスク |
ASTM F2100 (JISなど国内基準なし) |
QTEC対応不可 | ||
一般⽤布製マスク | JISなど国内基準なし | 耐洗濯性 外観評価 |
染⾊堅ろう度(洗濯、汗、摩擦)、ホルマリン、混⽤率、 抗菌性︓JIS L 1902 (菌液吸収法) |
*AAMI : The Association for the Advancement of Medical Instrumentation (⽶国医療器具振興協会) https://www.aami.org/
*ASTM : America Society for Testing and Materials(⽶国材料試験協会) https://www.astm.org/
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