概要
化学防護服は着用環境に応じた防護性能が必要とされ、JIS T 8115に規定されています。
化学物質の透過や浸透を防止するために、生地の性能はもちろんですが、縫合部から侵入しないように縫い合わせた生地の性能を評価します。
試験方法
- 化学防護服から直線縫合部分を中央にして、縫目と平行な方向に100mm、縫目と直角の方向に150mmの試料を採取します。
- 縫目を中央として、つかみ間隔が100±1mmとなるように引張試験機に固定します。
- 固定した試料を50mm/minの速度で引張し、試料が破損するときの強度を測定します。
試験結果サンプル
下表は試験結果のサンプルです。
試験項目 | 試験方法 | 試験結果 |
---|---|---|
縫目強さ | JIS L 1093 A-1法 | 300N |
下表は化学防護服(JIS T 8115)の基準です。
縫合部強さを6クラスに分けて評価します。
クラス | 平均縫合部強さ |
---|---|
6 | 500Nを超え |
5 | 300Nを超え 500N以下 |
4 | 125Nを超え 300N以下 |
3 | 75Nを超え 125N以下 |
2 | 50Nを超え 75N以下 |
1 | 30Nを超え 50N以下 |
気密服及び陽圧服の縫合部強さは、クラス5以上でなければなりません。
また、液体防護用密閉服、スプレー防護用密閉服、ミスト防護用密閉服の縫合部強さは、クラス1以上でなければなりません。
その他特記事項
必要試料数:製品1点