植物繊維とは天然の植物に繊維の形で存在しているものを取り出して、そのまま利用しているものを言います。
ここでは、代表的なものとして綿と麻について紹介致します。
綿
特徴
綿は家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程では、「綿」「コットン」「COTTON」と表示するように規程されています。
綿は中空部をもち扁平な断面形状でよじれがあり、このよじれが糸の紡績工程で繊維同士が絡み易く、糸に適度なかさ高性を付与しています。
特徴としては、丈夫で濡れても弱くならず、湿潤すると強度が増します。さらに、染色性が良く、アルカリに強く洗濯や漂白がしやすいなどの特徴がありますが、シワになりやすく、洗濯により収縮しやすいという特徴も持っています。
主な用途
下着・Tシャツ・ジーンズ・シーツなど肌と直接触れる用途や、汗を吸うことが求められるような用途に適しています。
麻
特徴
麻の種類は多く、代表的なものに亜麻(リネン)、苧麻(ラミー)、大麻(ヘンプ)などがあり、家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程では、亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)を「麻」と表示するように規程されています。
麻は綿と同様に中空部をもちますが綿のようなよじれはなく、側面に横筋や節があります。特徴としては、綿と同様に湿潤すると強度が増します。さらに吸湿性に優れ、肌に触れた時に涼しく感じられ、引張り強さが大きいですが、伸び難く硬く、染まり難くシワになりやすいという特徴も持っています。
主な用途
夏用服地・シーツなど清涼感が求められる用途や、衣料用以外では麻袋・ロープなどに使用されています。
