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理事長あいさつ

ごあいさつ

山中 毅

一般財団法人 日本繊維製品品質技術センター
理事長

山中 毅

「100年続くQTEC」を合言葉に

私たちQTEC(一般財団法人日本繊維製品品質技術センター)は、持続的に発展する組織でありたいとの思いを込め、「100年続くQTEC」を合言葉に事業に取り組んでいます。

QTECの最大の強みは、技術の高さはもちろんのこと、実直かつ誠実で勤勉な職員達の努力により培われた繊維製品試験検査の総合力です。これまで、JIS規格に沿った試験方法に加え、特定の機能を確認するオーダーメイド試験のご要望にも数多くお応えして参りました。試験結果のみをご連絡するのではなく、お客様目線を大切にし、なぜそうなったのか、またその改善案までお伝えするきめ細やかな対応でご評価をいただいています。
SDGsという明確な開発目標が我々一人ひとりに課せられている中で、消費者は手に取る商品だけでなく、その生産背景にまで大きな関心を寄せる時代となりました。そのため、私たちは、コンプライアンスは何よりも優先されるとの基本理念と、サステナビリティの精神を職員間で共有すると共に、生産過程における環境破壊や過重労働、法令違反を調査するCSR監査にも注力しています。
世の中に安心と安全をもたらすために、事業活動を通じて、地球環境の保全に努め、持続可能な社会の実現に貢献することは、現代社会において、企業や団体に対する期待でもあります。
その実行にあたっては、私たち自身も、時代の変化に合わせて、変革と実行を絶え間なく続けていくことが必要です。職員の育成に力を入れ、成長を促すことで、お客様のニーズを先取りし、お客様に寄り添った「丁寧なプロの仕事」と、価値ある機能をご提供することで、信頼とご満足をいただけるよう努めていきます。

お取引先皆様の更なるご発展のため、微力ながら職員一同、精一杯努力致しますので、変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

理事長インタビュー

QTECに入社した経緯を教えてください。

大学卒業後、総合商社の繊維部門に約35年間勤務し、アパレル業界と関わってきました。またその間、約15年にわたり、イタリア駐在を経験しました。2018年4月、3度目となる7年間のイタリア赴任から帰国した際、旧知の間柄だったQTECの前理事長へ挨拶に伺いました。ご挨拶だけの訪問だったのですが、その一週間後、前理事長から「QTECで一緒にいい財団づくりをしないか」と声をかけて頂きました。
当時は定年間近の56歳。人生の次のステージをどう拓くかをちょうど考え始めた時期でした。イタリアで長く駐在生活をしていた事から、ブランドビジネスのフィールドで自分の経験を生かす事をイメージしていたので、思いがけないお言葉でしたが、第一に「ご縁を大切にしたい」との思いがありました。そして前理事長の「とにかくまじめで素晴らしい職員が多い財団だ。その職員たちを成長させてほしい。」というお話を聞くうちに、興味が湧いてきたのです。
その後、何人かの職員に会ってみてその言葉が裏付けられたこと、また自分のこれまでの経験を活かせることもわかり、チャレンジすることに決めました。転職する時は自分の知識と経験を生かして会社や社会に貢献し、人材を育成していきたいと考えていたので、タイミングも後押しをしてくれた形です。

QTECの強みはどんなところにあるとお考えですか?

職員のまじめさ・実直さ・素直さ・技術の高さによって培われた試験検査の総合力です。国内には7つの拠点があり、アパレル・生活用品・アウトドア・産業資材・羽毛・インテリア・微生物・タオルなどそれぞれに専門分野を持っています。JIS規格に沿った既存の試験だけではなく、特定の機能を確認するオーダーメイド試験の実績も多く、個別のご要望に応えることができます。
もちろん、試験には一定の基準があるため、第三者機関として業務する事が大前提です。豊富な知識と高い技術を有した職員が、社会の変化とお客様のニーズに対応し、何事に対しても誠意を持ってお応えする。そのことで、お客様に寄り添った丁寧なプロの仕事と、価値ある機能をご提供し、私たちのレゾンデートルを発揮したいと考えています。その点での、きめ細やかな対応力はお客様から高くご評価をいただいているところですし、職員の人柄を感じていただけるところでもあると思っています。

職員に求めることはどんなことですか。

何事に対しても誠意を持って対応すること、心根が優しい人になること、考える力と実行する力を身につけること、知識とノウハウを継承することです。また、特に管理職には、自ら積極的に情報共有を行い、共通認識を形成して一体感を醸成することを求めています。さらには後輩に寄り添い、成長に導くようにと繰り返し伝えています。それは後述する「目指す財団像」の実現に必ず寄与すると考えているからです。
「意志力」「対応力」「実行力」も人材育成におけるキーワードになっており、社会に役立つ試験検査機関として存在意義を高めていきます。

現在注力している分野について教えてください。

「Something New」、これも当財団内の合言葉になっています。業務分野の主力はアパレル製品ですが、近年では抗菌抗ウイルス試験の対応にも注力しており、社会の変化に的確に対応するよう、創立から75年に及ぶ長い歴史を礎に、絶え間ない変革と実行を継続して、新たな何か=Something Newを生み出していきたいと考えています。それがポートフォリオの最適化に繋がっていくと思います。
その中で「SDGs」や「サステナビリティ」は注力すべき重要分野の一つです。
地球環境の観点から、現在社会が抱える多くの課題に立ち向かうことは、企業や団体に対する期待でもあります。世の中に安心、安全、清潔をもたらすために、事業活動を通じて、地球環境の保全に努め、持続可能な社会の実現に貢献したいと強く考えています。

目指す財団像についてお聞かせください。

持続的な組織にしていくという思いを込め、「100年続くQTEC」を合言葉にしています。職員が日々成長し、成長した職員が財団を引っ張っていく。そして財団の発展がまた更に職員を成長させていく。職員の成長と財団の発展が正比例することで、財団は変革と実行を続け「100年続くQTEC」が実現できると考えています。

今後チャレンジしてみたいことはありますか。

QTEC職員の素晴らしさや、QTECの独自性、優位性を、もっと多くのお客様に知って頂き、QTECのレゾンデートルと知名度を一層向上したいと考えています。
また、「ウェルビーイング」の実現にもチャレンジしていくつもりです。大切な職員たちが日々の生活を安定的に送ることができ、育児や介護などへの不安が少しでも軽減し、財団に対する”エンゲージメント”(共感・愛着)を感じてもらえるように、彼らの成長を後押ししながら、より良い職場環境作りに注力したいと思っています。

QTECについて